LINE運用・配信代行
LINE広告のターゲティング3種の種類や設定方法を解説
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株式会社SoLabo(ソラボ)は、SEO、コンテンツ制作、SNS戦略からデータ分析まで、総合的なデジタルマーケティングでお客様のビジネスをサポートします。
LINE広告を検討している人や実際に利用している人の中には、自社の商品やサービスに合うユーザーに絞り込んで広告を配信できるか気になる人もいるでしょう。
LINE広告は、LINEを利用している多くのユーザーから得た情報でターゲティングを行っているので、自社の広告に興味がある層に広告を届けることが可能です。
この記事では、LINE広告が広告配信の際に行っているターゲティングの種類や設定方法を解説します。LINE広告の利用を考えている人や、広告配信時に希望している顧客が獲得できないといった課題を抱えている人は参考にしてみて下さい。
ターゲティング3種の特徴
LINE広告のターゲティングには3種類あり、種類によって狙えるユーザーが違います。各ターゲティング方法を把握して、自社の配信方法に最も適したターゲティングを行うようにしましょう。
【LINE広告のターゲティングの種類】
- オーディエンスセグメント配信
- オーディエンス配信
- 類似配信
オーディエンスセグメント配信は年齢や位置情報などからターゲティングを絞ることができ、オーディエンス配信は電話番号やメールアドレスのほか、広告のクリック状況やLINEの友だち追加情報から広告を配信できます。
類似配信は自社の顧客に似たユーザーに対し広告を配信できます。オーディエンス配信や類似配信は顧客データを一定数保有している必要があるので、顧客データを持っていない状態から広告配信を始める場合はオーディエンスセグメント配信から行うとよいでしょう。
オーディエンスセグメント配信で年齢や居住地ごとに配信する
オーディエンスセグメント配信の利用で年齢や居住地を絞って広告配信ができます。「詳細ターゲティング」の利用で趣味や生活様式(既婚未婚や住居など)からのアプローチも可能になります。
【オーディエンスセグメント配信で選択できる配信方法】
各セグメント | ターゲティングできる内容 |
地域 | 都道府県別や市区町村別
居住地・勤務地・現在地での指定配信・除外配信が可能 |
年齢 | 14歳以下、15歳以降から5歳区切り(15‐19歳、20‐24歳…)
65歳以上 |
性別 | 男女を指定した配信が可能 |
OS | Android OS、iOSに加え各OSのバージョン別の指定配信が可能 |
詳細ターゲティング | 「趣味・関心」「行動」「属性」「購買意向」の4カテゴリより
セグメント指定・除外して配信可能 |
たとえば、オーディエンスセグメント配信を利用することで「東京都の30代以上の政治に関心のある男性のみに広告を配信する」といった複合的な設定も可能です。最初は多くのユーザーに広告を見てもらうためにも、ターゲティングを絞り込みすぎないようにしましょう。
徐々にターゲティングを精密に設定していくことでオーディエンス配信や類似配信よりも時間はかかりますが、顧客データがない場合でも精密なターゲティングを行えます。
詳細ターゲティングでは「趣味・関心」「行動」「属性」「購買意向」の4カテゴリより指定・除外して配信することが可能です。カテゴリごとに選択できるセグメントがあるので、セグメントの詳しい内容が知りたい人はLINE for Business内の『オーディエンスセグメントを利用して配信する』を確認してみてください。
オーディエンス配信でデータを活用して広告を配信する
オーディエンス配信でLINE内にあるユーザーデータを活用し、自社関心度が高いユーザーに対して広告を配信できます。
接点のあったユーザーに絞って広告を配信するため、自社商品やサービスに興味や関心の高いユーザーに対して広告を配信できます。しかし、オーディエンス配信を活用するには多くの顧客情報を持っている必要があります。
【オーディエンス配信の対象として作成できるオーディエンス】
オーディエンス名 | 概要 |
ウェブトラフィックオーディエンス | LINE Tagのトラッキング情報を基に、サイト訪問ユーザーのオーディエンスを作成できる
サイト内購入などのイベントに基づいたオーディエンスを作成も可能 |
モバイルアプリオーディエンス | アプリを開いた人やアプリ内で購入をした人など、アプリ内で発生したイベントに基づいてオーディエンスを作成できる |
IDFA/AAIDアップロード | 保有しているIDFA(Apple端末向けに発行しているモバイル端末ID)/AAID(Android端末向けに発行しているモバイル端末ID)データを用いてオーディエンスを作成できる
後からオーディエンスの追加や更新も可能 |
電話番号アップロード | 保有している電話番号を用いてオーディエンスを作成できる
後からオーディエンスの追加や更新も可能 |
メールアドレスアップロード | 保有しているメールアドレスを用いてオーディエンスを作成できる
編集ページで後からオーディエンスの追加や更新も可能 |
LINE公式アカウントの友だちオーディエンス | LINE公式アカウントの友だち、またはブロック中の友だちのオーディエンスを作成できる |
動画視聴オーディエンス | 指定した動画素材の視聴ユーザーのオーディエンスを作成できる
視聴ユーザーの再生率の指定も可能 |
画像クリックオーディエンス | キャンペーンIDを指定して、そのキャンペーンで使用されている画像をクリックした人のオーディエンスを作成できる |
「動画視聴オーディエンス」を利用して広告配信を行う場合はオーディエンス対象にしたい動画を選択し、その動画の視聴状況からターゲティングを行えます。たとえば、「広告動画を3秒視聴した人にターゲティングを絞って広告を配信する」といった配信方法も可能です。
他にも、自社アプリをインストールして起動してないユーザーに利用を促すなら「モバイルアプリオーディエンス」で広告によるアプローチを行い、アプリの起動を促すこともできます。
オーディエンス配信を活用する時は、広告の配信対象にしたいユーザー像や配信目的によって配信方法を使い分けましょう。
類似配信で購入者に近いユーザーへ広告を配信する
類似配信を行うことで自社商品・サービス購入者に関心度が似ているユーザーに対して広告を配信できます。
すでに自社の商品やサービスを購入・利用している人に似たユーザーをLINE内で探して広告を配信するため、自社の製品やサービスに関心の高いユーザーを集められます。
類似配信はオーディエンス配信と同様で、多くのオーディエンス数が必要です。数を確保したあとオーディエンスを1つ選択し、そのオーディエンスのサイズを設定して広告を配信します。
【類似配信で設定が必要な項目】
名称 | 設定方法 |
オーディエンスソース | ソース元とするオーディエンスを選択する
ウェブトラフィックオーディエンスや電話番号アップロードなどオーディエンス配信のソースを利用できる ビジネスマネージャーから共有されたオーディエンスの利用も可能 |
オーディエンスサイズ | オーディエンスサイズ(拡張率1〜15%、または自動)を選択する |
オーディエンスサイズは自動でも手動でも設定できます。手動の場合は、オーディエンスサイズを1%〜15%の間で選択できます。
自動の場合は、機械学習でパフォーマンスが担保できるオーディエンスサイズを自動的に調整してくれます。
関心度の高いユーザーの質重視の場合は類似率を1%に近づけ、ユーザーの質と配信量の両方を確保したい場合は類似率を15%に近づけましょう。
ウェブサイト経由のオーディエンス配信を利用するならLINE Tagの設定をする
ウェブサイトに関するオーディエンスを作成するためにはLINE Tagの設置が必要です。
LINE Tagには3つのコードというものがあります。コードの名称によって役割が異なるので、コードの名称と役割は把握しておきましょう。
【LINE Tagに使用するコード】
コード名 | 概要 |
ベースコード | すべてのページに設置が必要なコード
このコードが設置されていないと、「LINE Tag」が機能しない |
コンバージョンコード | コンバージョンを計測するページのみに設置するコード
基本的には、購入が完了したあとのサンクスページにベースコードとセットで設置する |
カスタムイベントコード | 自社が指定した特定のページにアクセスしたユーザーについて、イベントベースでの効果測定やオーディエンスの作成ができるコード |
LINE Tagを利用する場合、設定する段階としては広告アカウントの作成後となります。
リターゲティング配信やコンバージョン計測など、目的によってコードの組み方が異なるため自社の広告配信の目的に沿ってLINE Tagを活用しましょう。
LINE Tagを利用して行うLINE広告のリターゲティング配信については『LINE広告のリターゲティング広告の特性や配信方法を解説』を確認してみてください。
各ターゲティングの設定は広告グループで行う
各ターゲティングの設定は広告グループの管理画面で行います。広告グループから設定できるターゲティングの方法は以下になります。
【広告グループから設定できるターゲティングの方法】
ターゲティングの種類 | 設定方法 |
オーディエンスセグメント配信 | 広告グループ作成時に「ターゲット設定」から編集する |
オーディエンス配信
類似配信 |
広告管理画面のメニュー>オーディエンスから作成し、広告グループ内で設定 |
オーディエンスセグメント配信は、広告出稿に必須の広告グループ作成中に設定可能です。一方、オーディエンス配信や類似配信をしたい場合は、事前にオーディエンスの作成をしておき、広告グループ設定時に指定する必要があります。
また、「自社ウェブサイトを訪問した30代の男性」のように、オーディエンスセグメント配信とオーディエンスの掛け合わせも可能です。ただし、ターゲットの指定が多くなると配信オーディエンス数が減少していき、1,000人未満になると配信できないので、ターゲティングは狭めすぎないように注意してください。
複数のターゲティングで広告を配信する場合は、広告グループを分けて管理すると便利です。広告管理画面にて各広告グループに異なる名前を付けて管理しましょう。
まとめ
LINE広告のターゲティング配信を利用することで、様々な方法でユーザーを絞り込み、興味関心の度合いが強い傾向にあるユーザーに対して配信が可能になります。
ターゲティングの設定と並行して、設定したターゲティングを活かせるように広告グループの作成を行うことも大切です。ターゲティングだけに注力するのではなく、予算や配信場所などにも目を配り、自社広告が求めているユーザーに配信されるように設定を行いましょう。
ターゲティング機能によって、自社が狙っているユーザー層に絞って広告を配信することができます。LINE広告の配信ユーザーに対する課題を感じている人は、ターゲティング機能の活用を行ってみて下さい。