LINE運用・配信代行

LINE公式アカウントのオーディエンスとは?使い方と表示されない場合の対処法を解説

この記事の監修者

この記事を書いた人

株式会社solabo

株式会社SoLabo(ソラボ)は、SEO、コンテンツ制作、SNS戦略からデータ分析まで、総合的なデジタルマーケティングでお客様のビジネスをサポートします。

LINE公式アカウントのオーディエンスとはどのような機能か知りたい人もいるでしょう。オーディエンスを利用すれば、配信先の絞り込みによってユーザーに合わせた効果的なメッセージ配信が可能となります。

この記事では、LINE公式アカウントのオーディエンス機能を解説します。オーディエンスの作成方法や、作成したオーディエンスが表示されない場合の対処法を知りたい人は参考にしてみてください。

オーディエンスを使ってターゲットを絞った配信ができる

LINE公式アカウントのオーディエンスとは、指定した条件をもとに作成されるユーザーのグループのことです。オーディエンスを作成することによって、LINE公式アカウントのメッセージ配信やステップ配信でターゲットの絞り込みができます。

オーディエンスを活用することで、アカウント内でもより興味や関心の強そうなユーザーに絞ったメッセージ配信が可能です。メッセージ通数を抑えて配信コストを削減できるほか、ブロック率の低下も期待できます。

ただし、オーディエンスはWEB版のLINE公式アカウントのみの機能であり、アプリ版では利用ができません。アプリ版から絞り込み配信をしたい場合は、属性による絞り込みを利用しましょう。

ユーザーの属性による絞り込みなど、LINE公式アカウントの絞り込み配信について詳しく知りたい人は『LINE公式アカウントの絞り込み配信をする条件や指定内容の特徴』を参考にしてみてください。

ユーザー数が条件に満たないと利用できないオーディエンスがある

オーディエンスの種類によっては、ユーザー数が指定の条件に満たないと利用できないものもあります。オーディエンスの利用条件となるユーザー数はメッセージの開封やURLのクリックなどの条件を満たしたユーザーの数であり、アカウントの友達数とは異なります。

たとえば、特定のメッセージを開封したユーザーを対象とする「インプレッションリターゲティング」では、50人以上のユーザーから開封されたメッセージのみがオーディエンス作成の対象です。友だち数に関わらず、開封数が49人以下のメッセージでオーディエンスを作成することはできません。

友だち数が50人以上の場合でも全員がメッセージを開封してくれるとは限らないため、オーディエンスを活用する際は作成に必要なユーザー数を大きく上回っていることが望ましいです。ターゲット数が少なくオーディエンスを作成できない場合は、ターゲット数の規定がないオーディエンスや属性による絞り込みを利用しましょう。

複数のオーディエンスを併用できる

複数のオーディエンスを併用して、メッセージの配信先に設定することも可能です。2つ以上のオーディエンスを選択した場合、いずれかまたは両方の条件に該当しているユーザーにメッセージが配信されます。

たとえば、Aのオーディエンスの該当者が100人、Bのオーディエンスの該当者が80人でそのうちの20人が重複している場合、いずれかまたは両方のオーディエンスに該当している160人のユーザーにメッセージを送信できます。

配信メッセージの作成画面では、オーディエンスを選択するとターゲットの推計値が表示されます。ひとつのオーディエンスだとターゲットが少ない場合などは、複数のオーディエンスを併用してメッセージ配信の対象となるユーザー数を調整してみてください。

ただし、オーディエンスを属性による絞り込みと併用した場合は、メッセージが送信されるのは両方の条件に該当するユーザーのみとなります。オーディエンスの条件に該当している場合も、属性で選択した項目に該当していないユーザーにはメッセージが送信されない点は留意しておきましょう。

オーディエンスの種類

オーディエンスには複数の種類があり、アカウントの規模や絞り込みを行う目的によって使い分けることができます。

【作成できるオーディエンスタイプと特徴】

オーディエンスタイプ 概要 利用条件
クリックリターゲティング 過去(60日以内)に配信したメッセージのリンクをクリックしたユーザー 対象ユーザーが50人以上のメッセージのみ利用可能
インプレッションリターゲティング 過去(60日以内)に配信したメッセージを開封したユーザー 対象ユーザーが50人以上のメッセージのみ利用可能
チャットタグオーディエンス 1対1のチャットでタグ付けされたユーザー あらかじめチャット画面でユーザーへのタグ付けをしておく
追加経路オーディエンス 特定の経路でLINE公式アカウントを友だち追加したユーザー 設定した対象期間(最大90日)の中で、友だち追加されたユーザーが50人以上の経路のみ利用可能
予約オーディエンス 「LINEで予約」経由で予約したユーザー LINEで予約との連携が必要。

属性での絞り込みと掛け合わせる場合は、対象ユーザーが50人以上の場合のみ利用可能

ユーザーIDアップロード TXT、CSV形式のファイルでユーザーIDをアップロードして作成 1つのファイルに含めることができるIDは150万件まで
ウェブトラフィックオーディエンス LINE Tagのトラッキング情報を利用 LINE Tagの作成が必要。

対象ユーザーが50人以上のタグのみ利用可能

チャットタグオーディエンスとユーザーIDアップロード以外は、対象となるユーザーが50人以上でなければ利用ができません。

開設したばかりのアカウントや個人経営の店舗など、友だち数が少ない状態のアカウントでは利用できるオーディエンスが限られるため、利用条件を確認してからオーディエンスを作成しましょう。

クリックリターゲティング

クリックリターゲティングは、過去に配信したメッセージに含まれるURLをクリックしたユーザーを対象とするオーディエンスです。過去に配信したメッセ―ジのURLをクリックしてくれたユーザーがターゲットとなるため、配信内容に興味がある可能性の高いユーザーに絞れるのがクリックリターゲティングの特徴です。

クリックリターゲティングの利用は以下の手順で行います。

【クリックリターゲティングの作成手順】

  1. オーディエンスの作成画面で「クリックリターゲティング」を選択する
  2. 任意のオーディエンス名を120文字以内で設定する
  3. 配信から60日以内のメッセージが下部にリストで表示される
  4. オーディエンスの対象としたいメッセージを選択する(※URLが含まれていないメッセージは選択できません)
  5. メッセージを選択するとURLごとのターゲット数が表示されるため、対象とするURLを選択する
  6. URLの選択後は、リストに選択済みのメッセージとURLが表示される。「変更」ボタンから対象とするメッセージやURLの変更が可能
  7. 「保存」をクリック

対象となるメッセージは過去60日以内のものであり、クリックしたユーザーが50人以上のURLを選択する必要があります。

オーディエンスの保存後は、対象とするメッセージやURLの変更はできません。オーディエンスは複数作成できるので、内容を変更する場合は別のクリックリターゲティングを新規で作成しましょう。

インプレッションリターゲティング

インプレッションリターゲティングは、過去に配信したメッセージを開封したユーザーを対象とするオーディエンスです。過去に配信したメッセ―ジを開封してくれたユーザーがターゲットとなるため、配信内容に興味がある可能性の高いユーザーに絞れるのがインプレッションリターゲティングの特徴です。

インプレッションリターゲティングの利用は以下の手順で行います。

【インプレッションリターゲティングの作成手順】

  1. オーディエンスの作成画面で「インプレッションリターゲティング」を選択する
  2. 任意のオーディエンス名を120文字以内で設定する
  3. 配信から60日以内のメッセージが下部にリストで表示される
  4. オーディエンスの対象としたいメッセージを選択する
  5. メッセージを選択するとURLごとのターゲット数が表示されるため、対象とするURLを選択する
  6. メッセージの選択後は、リストに選択済みのメッセージが表示される。「変更」ボタンから対象とするメッセージの変更が可能
  7. 「保存」をクリック

対象となるメッセージは過去60日以内のものであり、開封したユーザーが50人以上のものを選択する必要があります。

保存後は、オーディエンスの対象とするメッセージの変更はできません。オーディエンスは複数作成できるので、ターゲットを変更する場合は別のインプレッションリターゲティングを新規で作成してください。

チャットタグオーディエンス

チャットタグオーディエンスは、1対1の個別チャットからタグ付けされたユーザーを対象とするオーディエンスです。あらかじめタグを作成してユーザーをタグ付けしておく手間が掛かりますが、ターゲットの人数が1人からでも利用できるのがチャットタグオーディエンスの特徴です。

チャットタグオーディエンスの利用は以下の手順で行います。

【チャットタグオーディエンスの作成手順】

  1. あらかじめチャット画面からタグを作成しておく
  2. オーディエンスの作成画面で「チャットタグオーディエンス」を選択する
  3. 任意のオーディエンス名を120文字以内で設定する
  4. ターゲット設定に作成済みのタグが表示される
  5. オーディエンスを作成したいタグを選択する(※既にオーディエンス作成されているタグは選択出来ません)
  6. 「保存」をクリック

チャットタグオーディエンスに使用しているタグを削除した場合は、保存済みのオーディエンスも削除されます。

チャットタグオーディエンスはターゲットの最低人数の規定がないため、友だち数が少ないアカウントでも利用できます。小規模なアカウントや、ユーザーを指定したオーディエンスを作成したい場合はチャットタグオーディエンスを利用してみましょう。

追加経路オーディエンス

追加経路オーディエンスは、LINE公式アカウントが友だち追加された特定の経路を対象とするオーディエンスです。友だち追加経路ごとに訴求内容が違う場合、ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加した目的に合わせてメッセージの配信が可能です。

追加経路オーディエンスの利用は以下の手順で行います。

【追加経路オーディエンスの作成手順】

  1. オーディエンスの作成画面で「追加経路オーディエンス」を選択する
  2. 任意のオーディエンス名を120文字以内で設定する
  3. ターゲット設定に作成済みのタグが表示される
  4. オーディエンスを作成したいタグを選択する(※既にオーディエンス作成されているタグは選択出来ません)
  5. 「保存」をクリック

追加経路オーディエンスでは、設定した対象期間(最大90日)の中で、友だち追加されたユーザーが50人以上の経路のみ利用が可能です。追加経路ごとの友だち追加数のデータを知りたい場合は、LINE公式アカウントの分析機能で「友だち追加経路」を確認しましょう。

なお、友だち追加経路を測定するためのパラメータの設定方法は、LINEの公式サイト「友だち追加ガイド」を参考にしてみてください。

予約オーディエンス

予約オーディエンスは、ぐるなびやヒトサラなどと提携した「LINEで予約」経由の予約履歴があるユーザーをターゲットとするオーディエンスです。あらかじめLINEで予約との連携が必要ですが、過去に店舗を予約してくれた、来店してもらえる可能性の高いユーザーに絞って配信できるのが特徴です。

予約オーディエンスの利用は以下の手順で行います。

【予約オーディエンスの作成手順】

  1. 各種予約サイトからLINEで予約と連携し、あらかじめ利用データを取得しておく
  2. オーディエンスの作成画面で「予約オーディエンス」を選択する
  3. 任意のオーディエンス名を120文字以内で設定する
  4. ターゲットとする予約タイプ、期間、予約回数を指定する
  5. 「保存」をクリック

予約オーディエンスは、過去に「LINEで予約」経由での予約データがあれば利用できますが、年齢や性別と掛け合わせて絞り込む場合はターゲット数が50人以上必要となります。

また、LINEで予約が利用できるのは飲食店のみです。飲食店以外の業種では、予約オーディエンスを利用できない点は留意しておきましょう。

ユーザーIDアップロード

ユーザーIDアップロードは、TXTまたはCSVファイルにまとめたLINEのユーザーIDをアップロードすることで作成できるオーディエンスです。ユーザーIDとLINE IDは別物であり、ユーザーIDの取得にはMessaging APIを利用したデータの取得が必要です。

ユーザーIDアップロードの利用は以下の手順で行います。

【予約オーディエンスの作成手順】

  1. あらかじめユーザーIDを入力したTXTまたはCSVファイルを作成しておく
  2. オーディエンスの作成画面で「ユーザーIDアップロード」を選択する
  3. 任意のオーディエンス名を120文字以内で設定する
  4. ユーザーIDを入力したTXTまたはCSVファイルをアップロードする(一度に5ファイルまでアップロード可能)
  5. 「更新」をクリック

ユーザーIDを取得するためのMessaging APIは、開発者向けの高度な機能です。利用するにはWEBシステムに関する専門的な知識が必要となる点は留意しておきましょう。

ユーザーIDの取得方法や、Messaging API の使い方を知りたい人はLINE Developersの『Messaging API』を確認してみてください。

ウェブトラフィックオーディエンス

ウェブトラフィックオーディエンスは、LINE Tagのトラッキング情報を利用したオーディエンスです。WEBサイトにタグを設置することにより、特定のページを訪問したユーザーや、商品の購入などのイベントを発生させたユーザーに絞ってオーディエンスを作成できます。

ウェブトラフィックオーディエンスの利用は以下の手順で行います。

【ウェブトラフィックオーディエンスの作成手順】

  1. あらかじめLINE Tagを作成し、WEBサイトに設置しておく
  2. オーディエンスの作成画面で「ウェブトラフィックオーディエンス」を選択する
  3. 任意のオーディエンス名を120文字以内で設定する
  4. 利用するタグとターゲットを選択する
  5. 有効期限を1~180日の間で設定する
  6. 「保存」をクリック

ウェブトラフィックオーディエンスを利用するには自社でのWEBサイトの運営が前提であり、作成したタグをサイト内に設置してトラッキングデータを取得する必要があります。

商品を購入してくれたユーザーや、閲覧のみで商品の購入に至らなかったユーザーなど、ユーザーのWEBサイト上の行動に合わせてアプローチしたい場合はウェブトラフィックオーディエンスを利用してみましょう。

オーディエンスリストからステータスの確認や削除ができる

保存したオーディエンスはリストで一覧表示され、オーディエンスごとのステータス確認や削除を行うことができます。

【オーディエンスのステータス】

ステータス 内容
有効 配信に利用可能なオーディエンス。

オーディエンス名のみ変更可能

準備中 作成したばかりのオーディエンスや、利用可能数以下などの理由で利用を開始できない状態のオーディエンス。
エラー 作成時にエラーが出たオーディエンス
期限切れ 有効期限が切れたオーディエンス。

期限切れとなった1カ月後に自動で削除される

メッセージの配信先として設定できるのは、ステータスが『有効』となっているオーディエンスのみです。

保存したオーディエンスを削除したい場合は、リストに表示されている対象のオーディエンスを選択し、詳細ページにある削除ボタンをクリックします。オーディエンスは500件まで作成できますが、期限切れや利用しないものを削除することでオーディエンスリストを管理しやすくなるでしょう。

オーディエンスが表示されない場合はステータスを確認してみる

作成したオーディエンスがメッセージの配信先として表示されない場合は、オーディエンスリストのステータスを確認してみましょう。ステータスが「準備中」や「期限切れ」となっているものは配信先として利用できません。

作成したばかりのオーディエンスはステータスが「準備中」となっており、「有効」に変わるまでは数時間かかる場合があります。また、オーディエンスの人数が条件に満たない場合など、内容に不備がある場合は準備中から更新されず利用を開始できません。

チャットタグオーディエンスとウェブトラフィックオーディエンス以外は有効期限があり、新規作成から180日間となっています。期限を超過したものはステータスが「期限切れ」となり、利用できなくなります。

作成したオーディエンスがいつまでも準備中から更新されない場合は、オーディエンスのサイズが規定数を上回るのを待つか、内容の変更を検討しましょう。期限切れとなった場合は、必要に応じてオーディエンスの再作成を行ってください。

まとめ

LINE公式アカウントのオーディエンスとは、指定の条件で作成できるユーザーのグループであり、メッセージの配信先を絞り込む際に利用できます。

オーディエンスを利用することでユーザーに合わせた内容の配信が可能となり、ブロック率の低下が期待できます。また、配信先を興味や関心のありそうなユーザーに絞り込めることから、メッセージの配信コストを抑えた効率的なLINE公式アカウント運用が可能です。

ただし、オーディエンスによっては有効期限があるほか、対象となるユーザーが一定数を超えなければ利用できないものもあります。作成したオーディエンスが表示されない場合や急に利用できなくなった場合はステータスを確認し、必要に応じて内容の変更やオーディエンスの再作成を行いましょう。

LINE公式アカウント構築・運用について
無料相談・お見積りを申し込み

ソラボで培った「本当に効果のあるノウハウ」で再現性の高いマーケティング戦略を提案します。

メールロゴ お問い合わせをする

ソラボが施策してきたLINEマーケティングの最新活用方法を無料公開

独自ノウハウと推奨する拡張ツールを詳細に解説した資料をご用意しました。無料ですので、ぜひご活用ください。

ダウンロード 資料ダウンロードはこちら
一覧へ戻る

お問い合わせ

LINEで相談