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LINE公式アカウントでアンケートを取れる?リサーチ機能の使い方を解説
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株式会社SoLabo(ソラボ)は、SEO、コンテンツ制作、SNS戦略からデータ分析まで、総合的なデジタルマーケティングでお客様のビジネスをサポートします。
企業の売上施策やサービス向上のために、アンケートを実施したいと考えている人もいるでしょう。LINE公式アカウントのリサーチ機能を使えば、ユーザーへ向けてアンケートを行うことができます。
リサーチはLINE公式アカウントのデフォルト機能であり、無料で利用が可能です。リサーチを使ってユーザーからの自社に関する意見を調査することで、新商品の考案やサービスの向上に役立てることができます。
この記事では、LINE公式アカウントのアンケート機能であるリサーチについて解説します。リサーチを活用してユーザーの満足度を知ることや、ユーザーの意見を取り入れた施策を行いたいと考えている人は参考にしてみて下さい。
リサーチ機能を使ってユーザーからアンケートを取れる
LINE公式アカウントのリサーチ機能を使うと、ユーザーからアンケートを取ることによって、自社の商品やサービスに対する認知度や満足度の調査などサービス向上や売上施策に活用できるデータの収集が可能です。
質問内容と回答項目は自由に設定でき、回答形式も設問ごとに設定できるため、アンケートや投票といった様々な使い方が可能です。
リサーチの結果からユーザーのニーズを分析し、商品やサービスに反映させることで満足度の向上につなげることができます。リサーチはLINE公式アカウントのデフォルト機能であり、アカウントの種類に関わらず無料で利用ができるため、ユーザーの意見を取り入れた自社のマーケティング施策に活用してみて下さい。
ただし、リサーチはアプリ版のLINE公式アカウントからは作成ができません。PCで作成したリサーチの配信や投稿のみ可能なため、新規でリサーチを作成する場合はWEB版のLINE公式アカウントから操作しましょう。
リサーチ結果を見るには20人以上からの回答が必要
LINE公式アカウントで行ったリサーチの結果を見るためには、20人以上のユーザーからの回答が必要です。リサーチの結果のデータは、20件以上の回答が得られた場合のみExcel形式でダウンロードが可能となるためです。
リサーチ結果のデータのダウンロードは、LINE公式アカウントの管理画面「リサーチ」から行うことができます。作成したリサーチが一覧で表示されているため、対象のリサーチの「リサーチ結果」からダウンロードが可能です。
回答数が20件未満の場合は「ダウンロード不可」の表示となっており、結果を見ることができません。友だちが20人未満の場合は友だちを増やすための施策を行うか、LINE VOOMにリサーチを投稿するなど友だち以外のユーザーからの回答をうながすと良いでしょう。
なお、ダウンロードできるデータは50,000件までであり、超過した分のデータを確認する方法はありません。50,000件を超える回答が見込まれる場合は、配信するユーザーを絞って回答者数を調整することでメッセージ消費を抑えられるでしょう。
リサーチはメッセージやLINE VOOMを使ってユーザーへ配信できる
作成したリサーチは、メッセージやLINE VOOMを使ってユーザーへ配信し回答を依頼できます。
リサーチを配信できるLINE公式アカウントの機能は以下の通りです。
- メッセージ配信
- ステップ配信
- あいさつメッセージ
- 応答メッセージ
- カードタイプメッセージ
- チャット
- LINE VOOM
メッセージを使って友だちに向けて一斉にリサーチを配信するだけでなく、チャットでユーザーへ個別に回答を依頼することも可能です。また、LINE VOOMはLINE公式アカウントの友だちではなくフォロワーへ向けて投稿が公開されます。友だち以外のユーザーにも投稿を見てもらえるほか、投稿のシェアによってフォロワー以外のLINEユーザーにもリサーチに回答してもらえる可能性があります。
メッセージやLINE VOOMでリサーチを配信する際は、リサーチの説明以外にも割引やプレゼントなどのクーポン配布について記載することで、特典を目的としたユーザーからの回答が期待できるでしょう。
リサーチの作成方法
リサーチの作成はWEB版LINE公式アカウントの「リサーチ」から行うことができます。
リサーチの作成は以下の構成に分かれています。
- 基本設定
- 紹介ページ設定
- サンクスページ設定
- 質問設定
- 自由形式
アンケートでの質問項目だけでなく、回答前にユーザーへ表示される紹介ページや回答後に表示されるサンクスページもリサーチ作成時に設定できます。
保存したリサーチはリサーチ期間前であれば編集が可能ですが、リサーチ開始以降は内容の変更ができません。作成途中や後から内容を変更する可能性がある場合は、下書きとして保存しておきましょう。
リサーチ名や期間などの基本設定を行う
基本設定ではリサーチ名や期間など、リサーチに関する基本的な項目を設定します。
【基本設定での設定項目】
項目 |
概要 |
リサーチ名 | リサーチのタイトルを60文字以内で設定。
リサーチの紹介ページでユーザーに公開される |
リサーチ期間 | リサーチを実施する期間を設定する。
終了日はリサーチ作成日から2年後までの日付を選択可能 |
メイン画像 | トーク画面でユーザーに表示される画像を設定する。
ファイル形式:JPG、JPEG、PNG ファイルサイズ:10MB以下 推奨画像サイズ:520px × 340px、780px × 510px |
リサーチの説明文 | リサーチに関する説明文を150文字以内で入力。
リサーチの紹介ページに「概要」として表示される |
公開範囲 | リサーチに回答できるユーザーを「友だちのみ」または「全てのLINEユーザー」から選択する。 |
基本設定は、全ての項目が入力または選択必須です。
メイン画像はチャットルームでユーザーに表示されるため、ユーザーにリサーチへの興味を持ってもらえるような画像を設定しましょう。推奨画像サイズに合わない場合は、画像の選択後にトリミングも可能です。
リサーチの説明文には、リサーチの概要のほか所要時間の目安を記入しておくことも有効です。所要時間が2~3分程度であればユーザーに負担を感じさせることが少なく、リサーチへ参加してもらえる可能性が高くなるでしょう。
アンケート開始前に表示される紹介ページを設定する
アンケート開始前に表示される紹介ページでは、以下の項目を設定できます。
項目 | 概要 |
アイコン | 紹介ページでリサーチ名の左側に表示されるアイコンの画像を6種類の画像の中から選択する |
トップページの画像 | 紹介ページのリサーチ名の下に表示する画像を設定できる。
ファイル形式:JPG、JPEG、PNG ファイルサイズ:10MB以下 |
お問い合わせ先 | チェックを入れると、リサーチに関する問い合わせ先の名称と電話番号を表示できる |
ユーザーの同意 | チェックを入れると、リサーチ回答前にユーザーから参加の同意を得ることができる。WEBサイトへのリンクURLまたは規約文を入力する |
アイコン以外の設定は任意ですが、画像によってアンケート内容をイメージしてもらいやすくなるほか、お問い合わせ先の記載はユーザーの安心感にもつながります。
また、個人情報の取り扱いや回答内容の使用について注意事項がある場合は、トラブル防止のためにもユーザーから同意を得るよう設定しておくと良いでしょう。
アンケート回答後に表示されるサンクスページを設定する
アンケート回答後にユーザーに表示されるサンクスページを設定できます。
サンクスページではお礼のメッセージのほか、謝礼としてクーポンの配布が可能です。「クーポンを選択」をクリックすると作成済のクーポンが表示されるため、回答のお礼に配布したいクーポンを選択して下さい。
表示されるクーポンは、リサーチの作成時点でステータスが「有効」または「有効期間前」のものです。リサーチの回答期間中にクーポンの有効期間が終了することがないよう、リサーチとクーポンの期間をそろえて設定しましょう。
お礼クーポンの配布は必須ではありませんが、クーポンがあることで店舗やサービスの利用と次回のリサーチへ参加してもらうきっかけとなります。集客や売上の向上が見込めるため、クーポンを活用できる業種ではリサーチのお礼にクーポンを配布すると良いでしょう。
質問設定で回答ユーザーの属性の質問を設定する
リサーチの質問設定では、ユーザーの属性に関する回答の有無を選択できます。調査したい項目にチェックを入れることで、リサーチの質問項目に追加されます。
質問設定として登録されている項目は性別、年齢、居住地です。質問設定の項目はデフォルトで設定されており、内容の変更や追加はできません。ただし、回答項目のテンプレートは任意の選択肢に変更が可能です。
属性を選択してもらうことで、回答に対するユーザーの属性の傾向を調査できます。地域ごとに異なるキャンペーンを行うことや、年齢や性別による趣向に合わせたメッセージ配信をするなど集客施策につなげることができるため、調査したい内容に応じて質問設定を活用すると良いでしょう。
自由形式の設定で質問と回答の選択肢を作成する
自由形式の設定で、質問と回答の選択肢を作成しましょう。
項目 |
概要 |
形式 | ユーザーの回答形式を単一回答(投票)または複数回答から選択 |
質問 | 質問を60文字以内で設定する。画像の設定も可能。
1つのリサーチに最大7問まで作成できる |
選択肢 | 質問への回答となる項目を60文字以内で設定する。
1つの質問につき選択肢を最大10個まで設定でき、選択肢ごとに画像を設定することも可能 |
LINE公式アカウントのリサーチでは、選択肢から1つの回答を選択する単一回答と複数の項目を選択できる複数回答を質問ごとに使い分けられます。
たとえば、「AとBの商品どちらを購入したいですか」という質問には1つの回答のみ選択できる単一回答形式に設定することで、どちらか片方に投票してもらうことができます。一方で「A~Cの中で使ってみたい商品を選んでください」という質問では複数回答形式として、あてはまるものを全て選択してもらうことが可能です。
また、質問と回答にはそれぞれに任意の画像を設定することができ、ユーザーに商品の写真を見ながら回答してもらうことが可能です。自由形式で画像を使用する場合、ファイル形式はJPG、JPEG、PNGのいずれか、ファイルサイズは10MB以下のものを使用して下さい。
認証済アカウントになると自由記述式のアンケートを利用できる
LINE公式アカウントが認証済アカウントになると、自由記述式の回答を利用できるようになります。
未認証アカウントのリサーチではユーザーの回答項目は選択式のみですが、認証済アカウントでは形式の選択時に「自由回答」が追加されます。自由回答を利用して、選択肢のみでは分からないユーザーの意見や回答を選んだ理由などの調査が可能です。
ただし、自由回答が多い場合はユーザーの負担となる恐れがあります。自由回答は意見や感想といった選択式の質問では十分な回答が得られない質問に限定し、1つのリサーチに多くとも2~3問程度に抑えると良いでしょう。
アカウント満足度調査を利用してユーザーからのフィードバックを得られる
リサーチの一種であるアカウント満足度調査を利用して、LINE公式アカウントに対するユーザーからの評価の調査が可能です。アカウント満足度調査が配信されたユーザーから、自社のLINE公式アカウントに対する満足度を0~10の数字で評価してもらうことができます。
アカウント満足度調査を利用するには、LINE公式アカウント管理画面のリサーチメニューから「アカウント満足度調査」>「アカウント満足度調査を実施する」を選択して下さい。遷移したメッセージ作成画面から配信日時を設定して「配信」ボタンを押すことでアカウント満足度調査の配信設定が完了します。
アカウント満足度調査は、ターゲットリーチが10万人以下の場合は全ての友だちに向けて配信されますが、10万人より多い場合は友だちの中からランダムに選ばれた10万人へ配信されます。調査期間は開始日から10日間で、25件以上のデータが集まるとExcel形式のデータで結果のダウンロードが可能です。
満足度調査はメッセージとして友だちに配信されますが、メッセージ数にはカウントされません。90日間に1回無料で調査を実施できるため、定期的に自社のLINE公式アカウントに対するユーザーの満足度を調査し、評価が低い場合はアカウントサービスの改善を検討しましょう。
アカウント満足度調査のNPS®スコア
アカウント満足度調査の結果は、Excel形式のデータのほかNPS®というスコアによって確認できます。
NPS®とは「Net Promoter Score®(ネットプロモータースコア)」の略であり「あなたはこのLINE公式アカウントを友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」の問いに対してユーザーから0~10の評価を付けてもらうことで測定されます。
ユーザーの評価は、数値によって以下に分類されます。
評価 | 分類 |
0~6 | 批判者 |
7・8 | 中立者 |
9・10 | 推奨者 |
以上から、推奨者の割合(%)―批判者の割合(%)がNPS®として算出されます。NPS®はマイナスとなるケースも多く、プラスに近い数値ほど高評価であることが示されます。
たとえば、100人の回答者のうち推奨者が30人、批判者が40人の場合は「30-40=-10」となります。2年以内に実施された8調査分までのデータはリストで確認できるため、ユーザー満足度の指標としてNPS®を参考にすると良いでしょう。
詳細なデータを集めたい場合はLINEリサーチを利用する
LINEのリサーチ機能よりも詳細なデータを集めたい場合は、有料のオプション機能であるLINEリサーチの利用も可能です。
LINEリサーチは、LINEアンケートのモニター登録をしているユーザーへのアンケートであり、友だち以外のユーザーからもデータを取ることができます。デフォルト機能のリサーチよりも設問や選択肢を多く設定できるほか、ユーザーの回答形式も豊富で精度の高い調査が可能です。
LINEリサーチは、予算や調査内容に合わせて2つのコースから選択できます。幅広いユーザーからの詳細な調査を行い、自社のサービス向上につなげたい場合はLINEリサーチの利用を検討してみると良いでしょう。
LINEリサーチのサービス詳細やプランについて知りたい人は、LINEの公式サイト「LINEリサーチ」をご確認下さい。
まとめ
LINE公式アカウントのリサーチは、無料で利用できるアンケート機能です。作成したリサーチはメッセージやLINE VOOMからユーザーへ回答を依頼し、20件以上の回答が得られた場合はExcel形式のデータで結果をダウロードできます。
リサーチの効果的な運用には、回答終了後に表示されるサンクスページでのクーポン配布が有効です。クーポンを目当てにリサーチに参加してもらえる可能性が高くなるほか、クーポン利用のためのサービス利用や次回のリサーチへの参加も期待できます。
有料のLINEリサーチを利用すれば、LINEアンケートのモニターへ向けて詳細な調査を行うことができるため、リサーチ機能よりも高度なデータの収集が可能です。友だちやフォロワーだけではデータが足りない場合や、幅広い回答からサービスの向上につなげたいと考えている場合はLINEリサーチの利用を検討してみて下さい。