LINE運用・配信代行
LINE広告のリターゲティング広告の特性や配信方法を解説
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株式会社SoLabo(ソラボ)は、SEO、コンテンツ制作、SNS戦略からデータ分析まで、総合的なデジタルマーケティングでお客様のビジネスをサポートします。
LINE広告の中でも、リターゲティング広告を使って配信を行いたいと考える人もいるでしょう。
リターゲティング広告を使えば、何も知らないユーザーに広告を表示するよりもコンバージョン率が高くなる傾向があります。過去にWebサイトを訪問したことのあるユーザーに対して広告が配信されるためです。
この記事では、LINE広告の1つであるリターゲティング広告の仕組みや配信方法について解説します。リターゲティング広告を利用して自社に興味関心のあるユーザーに対し広告を配信したい、CPA(コンバージョン単価)を改善したいと考えている人は参考にしてみてください。
リターゲティング配信により自社広告に関心度の高いユーザーの集客が見込める
リターゲティング配信により自社広告に関心度の高いユーザーの集客が見込めます。リターゲティング配信を活用すれば、自社サイトを見たユーザーに絞って広告を配信できるためです。
たとえば、リターゲティング配信を利用すれば自社EC上で商品ページを閲覧したユーザーや、カートで離脱したユーザーに絞って広告を配信可能です。
LINE広告では様々なターゲティング機能がありますが、リターゲティング配信は過去に一度でも商品に興味を持ったユーザーに限定して配信できる性質上、とくに高いコンバージョン率を期待できます。
リターゲティング広告配信を行うために設定するもの
リターゲティング広告配信を行うために設定するものとして、LINE Tag、オーディエンス作成、キャンペーン・広告グループ・広告の作成が必要です。これらの設定を行うことによって、自社に興味関心のあるユーザーをターゲットにした広告配信が行えます。
リターゲティング広告を配信するには、以下の準備が必要になります。
設定方法については、LINE for Businessの各サイトも参考にしてみてください。
名称 | 概要 |
LINE Tagの設置 | 配信効果の計測ができる |
オーディエンスの作成 | 配信ターゲットを決定する |
キャンペーンの作成 | 目標決定や掲載期間、上限予算を決定する |
広告グループの作成 | オーディエンスの詳細設定を行う |
広告の作成 | 広告配信面やタイトル、ディスクリプションを作成する |
設定を行う際に他の配信方法と異なる点は、年齢、性別などは設定せずに配信を行う点です。他の配信方法では年齢や性別を絞らないで広告配信を行うと、コンバージョン率の低下に繋がってしまいます。ですが、リターゲティング配信は既に自社に興味があるユーザーが集まっているため、ターゲティングを絞りすぎない方が配信機会の最大化を狙うことができます。
リターゲティング配信をするには1,000以上のオーディエンスが必要になる
リターゲティング配信をするには1,000以上のオーディエンスが必要になります。LINE広告の特性上、ターゲティングするには1,000人以上のオーディエンスサイズが必要になるためです。
たとえば、Aという商品を閲覧したユーザー数が1,000人未満の場合は、Aの商品ページを見たという条件ではリターゲティング配信を行えません。
リターゲティングのオーディエンスサイズを広げるには、ページビューの多いページにLINE Tagを設置するなどデータ収集の範囲を広げてみると良いでしょう。サイト全体の流入数が少ない場合は、LINE配信やSEO、リスティング広告など別のWEB施策でサイトへの訪問数を増やす必要があります。
リターゲティング広告の入札は手動入札を推奨
リターゲティング広告の入札は手動入札を推奨します。手動入札はクリック単価をコントロールしやすいので、リターゲティング広告のような決まった配信対象に向けて広告を配信するには予算やオーディエンスの調整がしやすいからです。
リターゲティング広告では手動入札で定期的に配信効果を確認し、予算を増やして配信対象のオーディエンスを拡大することや、予算に対しどのくらい効果が得られているかを確認することが大切です。
リターゲティング広告は1日あたりの広告費用の上限を設定することができるので予算を必要以上に消化してしまう恐れがなく、自社の予算の範囲内で広告配信ができます。
最初は少額から運用を始めて、配信効果を確認しながら1日あたりにかける費用を徐々に増やすなど調整を行うと良いでしょう。
リターゲティング配信はCookieを活用している
リターゲティング配信ではCookieを活用しています。Cookieを活用することで、訪問ユーザーをリスト化してターゲットを絞って配信を行うことができるからです。
WebサイトのCookie(以下クッキー)という機能で、各ユーザーのサイト訪問歴などの情報を基に過去に購入に至らなかったサービスや商品の広告を配信しています。
クッキーとは、Webサイトに訪問したユーザーの情報をブラウザ内に保存する仕組みを指します。たとえば、一度ログインしたショッピングサイトを後日再訪問した際にログイン状態が維持されていることがあるのはWebサイトに保存されているクッキーが機能しているためです。
ユーザーのクッキーには、下記のような細かな行動情報が含まれています。
・サイトを閲覧しただけで離脱した
・商品詳細ページまで訪問した
・カートに入れたが購入には至らなかった
・商品を購入した
このような情報を基にユーザーをリスト化し、「商品詳細ページまで訪問したユーザーに同一商品の広告を3日後に出す」などと設定して、リターゲティング広告を配信することができます。
このように、LINE広告ではクッキーを利用することで、過去にコンバージョンに至らなかったユーザーに対し広告を配信することができるのです。
クッキー規制によりリターゲティングは行えなくなる可能性がある
クッキー規制によりリターゲティングは行えなくなる可能性があります。主要なウェブブラウザのクッキー規制により、リターゲティング広告は将来的に行えなくなる可能性が高くなっているからです。
リターゲティング広告の実施にはWEBブラウザ上のクッキーが必須ですが、この数年間で個人情報保護の観点からクッキーの利用制限が進んでおり、クッキーの発行に制限がかかっています。
Apple内のSafariではブラウザでのクッキー利用を2020年に終了し、現在Safariではクッキーを利用したリターゲティング広告配信ができなくなっています。Chrome(Google)では2023年内、Microsoftでは2025年内にクッキーの廃止予定が発表されています。
そのため、クッキー制限によりリターゲティング広告が配信できなくなった際の対応策を考えておくことも大切です。
まとめ
リターゲティング配信は過去に一度でも商品に興味を持ったユーザーに限定して広告を配信することができます。過去に自社サイトを訪問した人や購入前にサイトを離脱したユーザーに対しアプローチができるので関心度が高いユーザーを集めることができ、他の広告配信方法に比べて高いコンバージョン率が期待できます。
リターゲティング広告では他広告と違い、年齢、性別などは設定せずに配信を行うことがポイントです。ターゲティングを絞りすぎず、自身で調整を行うことで配信機会の最大化を狙うことができます。
現在はプライバシー保護によるクッキー規制が進んでおり、残り数年間でユーザーのオンラインアクティビティを追跡するサードパーティークッキーが利用できなくなる可能性があります。そのため、クッキー制限によりリターゲティング広告が配信できなくなった際の対応策や新しい広告配信方法も検討しておきましょう。